パスタの聖書

パスタのレシピ、文化を公開。家庭料理で唯一プロの味を超えられるのがパスタ。

スパゲッティ

グリーチャ:羊飼いのパスタに歴史あり

パスタ文化の素晴らしさを理解するのに、グリーチャ以上のものは存在しない。他のパスタは食材を自分流にアレンジすることはあるが、グリーチャだけは、できる限りペコリーノ・ロマーノとグアンチャーレを使ってほしい。 グリーチャとは グリーチャの由来 グ…

アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ〜すべてのパスタは乳化に通ず

">すべてのパスタはアーリオ・オーリオに通ず。アーリオはニンニク、オーリオが油、ペペロンチーノが唐辛子。元々はボンゴレビアンコからアサリを抜いた貧乏パスタ。それが今やパスタの代名詞になったのだから歴史は小説よりも奇なり。正式名称は「アーリオ…

酔っ払いのパスタ〜お酒のスパゲティ

ワンパンで作れる簡単スパゲティ。鶏肉の旨味を活かした簡単パスタ。 酔っ払いのパスタの材料 バリラ1.4mm:100g 鶏もも肉:150g 料理酒:大さじ3(日本酒でも可) ニンニク:2片 カラブリア産の唐辛子:1本 水:300cc 本来のリュウジさんのレシピは料理酒で…

ズッキーニのパスタ

一番好きな野菜はズッキーニ。ズッキーニがあればなんでもできる。ズッキーニがあれば美味しいパスタが作れる。1,2,3,ズッキーニ。萌える闘魂ズッキーニ。原産はのアメリカのテキサス州、もしくはメキシコ。見た目はキュウリだがカボチャの仲間。だからどう…

大葉(青しそ)の和風パスタ〜ホームランが聞こえた夏

夏を彩る和風パスタといえば「大葉」である。別名・青紫蘇。中国原産の植物は和風パスタに欠かせない代名詞となった。この奇跡の葉っぱはバジルにもなる。千の顔を持つ男ミル・マスカラスも顔負けの大変身。ぜひ、こちらも食べて欲しい。 今回は変化球ではな…

ペスカトーレ〜海の王者のパスタ

魚介系パスタの頂点に君臨するのがペスカトーレ。「海賊王に!!!おれはなるっ!!!」と言ったのはルフィだが、ペスカトーレはパスタの海賊王。超絶簡単で材料も手軽で、誰でも海賊王になれる。ONE PIECEが手に入る。サンジも驚愕するパスタ。 ペスカトーレの意…

オクラとイカとトマトのペペロンチーノ

夏を彩る美味しいペペロンチーノ。オクラとミニトマト、ヤリイカの三重奏。モーツァルトやシューベルトのような夏パスタ。 パスタは具材が多いほうが難しい? 材料や作り方を紹介する前に、よく聞かれるパスタの疑問から。具材を使わないシンプルなアーリオ…

ジェノベーゼ〜冷製と情熱の間のパスタ

晩春になり気候が暖かくなると冷製パスタが恋しくなる。冷やしそうめん、冷やし中華と並んでで三大冷麺のひとつである。韓国冷麺を加えれば四天王。冷やしパスタには冷製トマトソース、冷製カルボナーラなどあるが、冷製ジェノベーゼの足元にも及ばない。究…

べーたま〜パスタは具沢山で行こう

具沢山のパスタが好きだ。麺とソースだけの洗練されたパスタも、ワンポイントの彩りで具を置いたオシャレなパスタもいいが、たまには食材が山盛りになったパスタを食べたい。グルメでも美食家でもなく、いつまでも「食いしん坊」でいたい。そんな想いに応え…

イカ墨パスタ〜ダークナイトのスパゲッティ

パスタのレパートリーでスペシャリテ(自慢の得意料理)を聞かれたら「イカ墨のパスタ」と答える。これほど練習したパスタは他にない。何度も何度も来る日も来る日も作り続けた。困ったのは麺。1.7mmからスタートし、フェットチーネやリングイネ、キタッラな…

鯖缶のトマトパスタ〜サバ読みなしの美味しさ

表参道のIT企業で働いていたとき、オフィスの目の前がAVEXの本社だった。昼になるとベンダー(屋台)が立ち並び、色んなお弁当屋さんが出店する。一番好きだったのが鯖の塩焼き弁当、800円。栄養が偏る一人暮らしの男にとってありがたい。しかも骨がなく食べ…

帆立のアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ〜武田久美子に捧ぐパスタ

貝類のパスタといえばアサリのボンゴレ・ビアンコが有名だが、貝類の王様はホタテである。サンドロ・ボッティチェッリ の『ヴィーナスの誕生』でギリシア神話の女神が載っているのはホタテの貝殻。武田久美子の貝殻水着もホタテである。というわけで、帆立の…

プッタネスカ〜娼婦に捧ぐ愛のパスタ

好きなパスタを訊かれたら『プッタネスカ』を5本の指から外さない。日本人には馴染みがないので、この機会にぜひ作ってほしい。『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するらしいが、週刊少年ジャンプで唯一読んでなかった漫画がジョジョである。だから初めて知った…

パプリカのスパゲティ〜夢を描くオルトラーナ(菜園風パスタ)

夏が来て、影が立つとパプリカが恋しくなる。夏野菜の代表であり、夏歌で最も好きな1曲が米津玄師の『パプリカ』 米津玄師のパプリカを聴きながらパスタを作り食べる。このセッションは最上の幸せを生み出す。この美味しさ、心遊ばせ、あなたに届け。 パプリ…

裁判所のパスタ〜カラブリア物語のスパゲティ

イタリア人のユニークが爆発したパスタを紹介。その名も「裁判所のパスタ」世界最高の唐辛子で有名なカラブリアのレストランの賄い料理。簡単、誰でも作れる。オーソドックスな作り方とワンパン(リゾッタータ)の2種類を紹介する。美味しいかどうか、裁判官…

納豆キムチパスタ〜母なる証明のスパゲッティ

WBCの日韓戦ほどワクワクするものがないように、パスタの日韓戦もすごいものが生まれる。日本代表・納豆と韓国代表・キムチ。発酵食品の王様の2つを合わせることで本国イタリアを凌駕する至高のパスタができる。大の親日家、映画監督のポン・ジュノにも味わ…

トマトクリームパスタ〜北イタリアの冬のスパゲッティ

オリーブオイルを使わない北イタリアの冬のファンタジー。シェフのファビオさんによると、北イタリアはオリーブオイルよりバターを使うほうが多いらしい。超簡単なのに超美味しい。超シンプルなのに超奥深い。それがパスタの不思議。トマトクリームパスタは…

エリンギとポルチーニ茸のトマトクリームパスタ

日本人だが一番好きなキノコ類はポルチーニ茸である。昔、大和の地元に『K's チッタ』という家庭的なイタリアンの店があった。田舎でちょっと本格的なイタリアンが食べられるので、月1回は通って自分のご褒美にした。家族とも友人とも恋人とも行った。そこで…

キノコのトリュフクリームパスタ〜AIによる世界一のスパゲッティ

2023年はAI元年と呼ばれる。インターネットやスマートフォンが登場したときのように世界は大きく変わろうとしている。質問を打ち込むだけで、あらゆる答えを一瞬で教えてくれるのがAI。ちょっとしたドラえもんのような存在。その中でも特に有名なchatGPTに「…

そら豆のカルボナーラ〜ソラシドのパスタ

春から初夏にかけて旬を迎える「そら豆」。食物繊維やたんぱく質、ビタミン類が豊富で健康に良い。それだけでなく、甘みと風味がパスタの旨味を広げる。以前、グリーチャを紹介したように、基本的にはシンプルなパスタと相性がいい。 今回はカルボナーラを紹…

ふきのとうのカルボナーラ

春の山菜といえばフキノトウ。アクが強いので苦手な人も多いが、その力強い味がパスタの彩りを加速させる。冬に黄花を咲かせ、蕾の状態で採取される。新鮮なものほど、ほろ苦い味が残る。旬は2〜3月の早春。カルボナーラで春を迎えに行こう。 ふきのとうのカ…

ぺぺバター:魅惑の二刀流

ペペロンチーノはオイル系パスタの代名詞。プロ野球でいう巨人のような存在。そんな固定概念を崩すのが『ぺぺバター』。バター狂にとってうれしいレシピ。通常のペペロンチーノに飽きた方、ぺぺバターとの二刀流でパスタ生活を豊かにしてください ぺぺバター…

カラスミのペペロンチーノ〜ボッタルガのパスタ

ウニと並ぶパスタの高級食材がカラスミ。正月のおせち料理に顔を出す縁起物。イタリアではメジャーらしいが財布は大丈夫なのだろうか?いざカラスミ。 カラスミを旅する カラスミのペペロンチーノ(スライス) カラスミのペペロンチーノ(スライス)の材料 …

椎茸のペペロンチーノ〜しいたけ占いのパスタ

キノコのペペロンチーノは色んな料理人がレシピを公開している。きのこ類は何よりの好物なのできのこのこのこ げんきのこ エリンギ 舞茸 ブナしめじで作ってみた。けど、なぜか美味しくない。味がボヤけている。きのこパスタはボスカイオーラに限るのか?そ…

海苔わさび豆乳パスタ〜フードファイターのスパゲッティ

海苔、わさび、豆乳。どれもパスタに合いそうにない3つのデルタフォースで至高の和風パスタが完成する。好きな人は沼に堕ちていく魔のバミューダトライアングル。ビストロSMAPで数々の料理を作ってきたツヨポンこと草彅剛も絶賛。『フードファイト』のドラマ…

フェットチーネ・アルフレード〜冒険者たちのパスタ

パスタの魅力を知ったのは小学5年生。NHKのアニメ『モンタナ・ジョーンズ』の影響だった。主人公モンタナの従兄弟アルフレッドがママの作ったパスタを愛し、いつもトレジャーハントの旅先で同じ味を再現する。 アルフレッドのようにパスタを愛したい。今日は…

コラトゥーラ(魚醤)のパスタ〜アマルフィの海岸物語

せっかくパスタの道を歩むならイタリアに行けなくても本国の文化は学びたい。今日紹介するのは南イタリアのカンパーニャ州はアマルフィの郷土パスタ。イタリア語で「スパゲッティ・アッラ・コラトゥーラ・ディ・アリーチ」。アナウンサーの練習に使えそうな…

カルボアラビアータ〜DragonNightのパスタ

パスタ界のスーパースター、アラビアータとカルボナーラの饗宴。ペペロンチーノとカルボナーラのように、美味しいものを組み合わせる合わせ技1本はよくある話。しかし、辛さと甘さ、陰と陽、ベジータと悟空という交わらないはずの両雄が和解するキセキ。太陽…

暗殺者のパスタ〜Scarfaceのスパゲッティ

イタリア人は保守的で毎日同じものを食べているなんて言われるけど、日本で見ている限りパスタは進化している。バルサミコ酢を使ったアマトリチャーナは新進気鋭の若手による挑戦らしい。今回紹介するのはアドリア海プーリア州バーリ(靴のカカトの部分)で…

春菊のペペロンチーノ〜冬の華

冬の鍋の多くに配役されているのが「春菊」。苦味が効いて子どもからは嫌われるが、歳を重ねるとその苦味が愛おしくなる。春菊は地中海が原産と言われ、パスタと相思相愛。春菊で作るジェノベーゼと合わせて、ペペロンチーノを紹介したい。 春菊のペペロンチ…