パスタの魅力を知ったのは小学5年生。NHKのアニメ『モンタナ・ジョーンズ』の影響だった。主人公モンタナの従兄弟アルフレッドがママの作ったパスタを愛し、いつもトレジャーハントの旅先で同じ味を再現する。
アルフレッドのようにパスタを愛したい。今日は冒険者たちに捧げるパスタ。
フェットチーネ・アルフレード
アルフレードはフェットチーネにパルミジャーノ・レッジャーノとバターを混ぜて作るパスタ。茹でたスパゲッティ(フェットチーネ)にバターとチーズを混ぜてかけるだけ。日本でいう卵かけご飯のような存在。
アルフレードの名前の由来
アルフレードの名前はローマのレストラン『アルフレード・ディ・レーリオ』から取ったもの。オーナーが妊娠中の妻でも食べられるように考案した愛のパスタ。イタリアでは「アルフレード」とは呼ばれず、フェットゥチーネ・アル・ブーロ(Fettuccine al burro)が一般的。「アル・ブーロ」とはバターのこと。今ではイタリアよりもアメリカのほうでアルフレードは市民権を得ている。
ハリウッド俳優が広めたパスタ
アルフレードはアメリカではレトルト食品として販売している。米国で広まったきっかけは1920年。チャップリンと肩を並べるサイレント時代のハリウッドスター、メアリー・ピックフォードとダグラス・フェアバンクスが新婚旅行でアルフレードを食べて絶賛したことから有名になった。『モンタナ・ジョーンズ』のアルフレッドもこのパスタの名前から来ているかもしれない。
フェットチーネ・アルフレードの材料
- ガロファロのフェットチーネ:100g
- カルピス社のバター(有塩):40g
- パルミジャーノ・レッジャーノ:60g
材料は3つだけ。塩も胡椒もいらない三銃士。これだけで黄金のパスタができる。美味しさの秘訣は良い食材を使うこと。バターはカルピス社、チーズはパルミジャーノを削る。パスタはアルフレードの歴史と文化に敬意を表し、フェットチーネを使う。
フェットチーネ
フェットチーネはイタリア語で「小さなリボン」の意味。平打ち麺の一種で幅が約8mm前後と広い。トスカーナやローマなどイタリアの中部や南部で好まれる。フェットチーネより少し幅が狭く、厚みも薄い「タリアテッレ」はイタリア北部で好まれる。見た目にほとんど違いはない。フェットチーネはソースとよく絡むのでカルボナーラやクリームパスタに使われる。おすすめのメーカーはガロファロ。硬すぎず柔らかすぎず、13分と長く茹でてもキレが残る。強めのソースに合わせるときにおすすめ。
フェットチーネ・アルフレードのレシピ
レシピはイタリア人シェフのマルコさん。前半は手打ちパスタなので飛ばしてOK。
60gのチーズを削るのは中々えらい(しんどいの関西弁)。チーズクレーターで「おいしくなあれ」と言いながらシャカシャカ削る。苦労した分は美味しさで返してくれる。
フェットチーネが茹で上がる1分前にバター40gを熱する。
バターに茹で汁100ccをかけて混ぜる。
茹でたフェットチーネを混ぜる。
火を止めてからチーズを降臨して混ぜる。火を止めないとチーズが固まってしまうので注意。
フェアバンクスとピックフォード、モンタナとアフレッドが見たエルドラド(黄金郷)がそこにある。
胡椒をヌートバーしても美味しい
フライパンで胡椒を炒る。
胡椒を粉々に砕き散らす。
粉雪と化した胡椒をレミオロメンする。味が引き締まりグッと高級感が出る。
最後までご覧いただき、あリガトーニ。