野生的なパスタを紹介しよう。ほぼ日本の飲食店で見ることはない牛飼い風パスタ。またの名をカウボーイ風のパスタ。アッラ・ブッテラという。
牛飼い風パスタ(アッラ・ブッテラ)とは
牛飼い風パスタ(アッラ・ブッテラ)とは主にトスカーナ州のマレンマ地方の郷土料理。豚や羊を飼う牛飼い(カウボーイ)に当たる職業の人がオリーブの木を植え、それらの食材で作ったパスタとか。色んな説があるらしい。使う肉はパンチェッタでもベーコンでもいい。現地ではサルシッチャ(生のソーセージ)も使われる。アッラ・ブッテラのbutteraは「牛飼い」の意味。牧場や放牧の地で牛や馬の世話をする牧人を指す butteroを女性名詞にしてbutteraになる。日本と反対にフィレンツェでは定番パスタでリガトーニ、フジッリ、ペンネのショートパスタが牛飼い三銃士。元々はパスタソースではなくメイン料理の肉と合わせるソース。肉の臭みを抑えるために作られたらしい。
リガトーニ・アッラ・ブッテラ
簡単な自家製サルシッチャから作るパスタ・アッラ・ブッテラ(牛飼い風パスタ)
リガトーニ・アッラ・ブッテラの材料
リガトーニがない場合はフジッリやペンネでもOK。レシピの参考にしたマルコさんはホールトマト缶とペコリーノ・ロマーノを使った。青唐辛子は冷蔵庫に余っていたので使っただけで、カラブリア唐辛子でOK。黒オリーブは珍しいかもしれないがサルシッチャは相性バツグン。イタリアン的な味になるので買おう。玉ねぎは甘みの足しなのでない場合もOK。
リガトーニ・アッラ・ブッテラのレシピ
- 玉ねぎ、唐辛子をスライス
- 合い挽き肉にフェンネル、塩、胡椒、オリーブオイルを混ぜる
- サルシッチャを中火で炒める
- 玉ねぎをしんなりするまで炒める
- トマトソースを入れる
- 黒オリーブと唐辛子を入れる
- 茹でたリガトーニを混ぜる
- 火を止めてチーズを削る
- お皿に盛って完成
マルコさんはリガトーニを3分短く茹でてパスタと一緒に煮込む。個人的にはトマトソースが薄まるので時間どおり茹でる。完コピしたい方は動画を参考に。
玉ねぎは薄くスライス、青唐菓子は切り刻む。
次にサルシッチャ作り。牛豚の合い挽きミンチにフェンネル少々(小さじ1くらい)、胡椒たっぷり、塩ひとつまみ、オリーブオイルを少々かけてよく混ぜる。
作ったサルシッチャをオリーブオイルで中火で炒める。
サルシッチャが焼けたら玉ねぎを入れて塩を振る。
玉ねぎがしんなりしたらトマトソースを入れる。
黒オリーブと青唐辛子を入れて、黒オリーブを木べらやフォークなので潰す。
茹でたリガトーニを混ぜる。
リガトーニとソースを混ぜたら火を止めてチーズを削って混ぜる。着火したままだとチーズが固まってしまうので消火してから。
皿に持って完成。このままのほうが野生感があって好きだが、オリーブオイルを回しかけたりチーズを削ったりお気に召すまま。
リガトーニ・アッラ・ブッテラの道具
ペンネ・アッラ・ブッテラ
小倉シェフの牛飼い風パスタ。カウボーイのアッラ・ブッテラ。アマトリチャーナとカルボナーラをフュージョンさせたパスタ。なんちゃってに近いが野生感ある。不思議な味。おすすめ。
ペンネ・アッラ・ブッテラの材料
ペンネがない場合はフジッリやリガトーニでもいい。ロングパスタでも美味しいけど、このソースはショートパスタが合う。小倉シェフは生クリームを加えた。トゥルトゥルがいい人にはおすすめだが、カウボーイ感がなくなる。
ペンネ・アッラ・ブッテラのレシピ
- 玉ねぎ、ニンニクを粗みじん切り
- パンチェッタをオイルで炒める
- 焼き色がついたら玉ねぎを入れる
- スライスしたニンニク、唐辛子いれる
- 卵黄、チーズ、茹で汁を混ぜる
- パスタが茹で上がる直前にトマソー
- パスタと卵液をよく混ぜる
- 皿に盛ってオリーブオイルを回しかける
玉ねぎ、ニンニクを粗みじん切りにする。
パンチェッタを少量のオリーブオイルで炒める。火力は弱火。パンチェッタを焼くのではなく汗をかかせて脂を出すことが目的。カリカリ梅じゃなくていい。
パンチェッタから脂が出て焼き色がついたら玉ねぎを入れる。アルミパン丸焦げだけどドントタッチミー。あとで綺麗さっぱり取れる。
玉ねぎを炒めている間に卵黄、チーズ、茹で汁を混ぜておく。茹で汁は生クリームでもOK。
玉ねぎがしんなりしたらニンニク、唐辛子をいれる。
茹で汁を少量入れて鍋の焦げを取る。これはパンチェッタの旨味なので逃がさない。
パスタが茹で上がる直前にトマトソースを入れる。
茹で上がったペンネを入れて混ぜる。
カルボナーラソースを入れてグルグルひたらすら混ぜる。
皿に盛って少量のオリーブオイルを回しかける。せっかくの風味が失われるのでオリーブオイルは少量。
ペンネ・アッラ・ブッテラ(カウボーイ風パスタ)の食材・道具
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最後までご覧いただき、あリガトーニ。