
カレッティエラは、パスタ文化を語る上で欠かせない一品。フライパンを使わず仕上げるため、食材のダイレクトな味が伝わる。考案したのは、かつて馬車を引いていた労働者たち。その彼らに敬意を込めて作りたい伝統の味。
シチリアを代表するパスタであり、映画『ゴッドファーザー』のドン・コルレオーネも、きっと食べて育ったに違いない。
カレッティエラの意味・歴史

カレッティエラ(carrettiera)とは唐辛子、ニンニク、ペコリーノ・ロマーノ、イタリアンパセリを組み合わせたパスタ。フライパンを使わず、ボウルの中で仕上げる。ニンニクは火を通さずに生のまま使うため、シャープな香りと刺激がダイレクトに感じられる。
名前の由来は「Carrettiere(カレッティエーレ)」、つまり馬車引きや荷車を引く人々にちなんでいる。素朴でありながらパンチの効いた味わいは、今なお愛され続ける。シチリア発祥の伝統的な一皿。
誕生の背景
カレッティエラが生まれたのは1900年代のはじめ。食堂で食べるお金がないシチリアの馬車引きが、道端でパスタを茹で、保存のきく唐辛子、ニンニク、ペコリーノ・ロマーノ、道沿いに生えたハーブ(イタリアンパセリなど)を刻んで和えた。フライパンが要らず、厳しい冬も身体が温まる。パスタがシチリアの馬車引きの生活を支えた。なんと美しい文化だろうか。カレッティエラは通常はロングパスタで食べる。
ロテッレ(ショートパスタ)

本来、シチリアのカレッティエラはロングパスタを使うが、おすすめはロテッレ。ロテッレとはイタリア語で「小さな車輪」、アメリカでは「ワゴンホイール」と呼ばれている。こんな形のショートパスタがあるなんてイタリア人はエンタメ力がすごい。他の麺類ではあり得ない形。馬車引き風のカレッティエラに敬意を評してこの形にしたが、味もロテッレのほうが美味しい。
地域別のカレッティエラ
今ではイタリアで「カレッティエラ」といえば、ローマやフィレンツェの名物というイメージが強い。シチリアのパスタとは大きく違い、トマトソースとフライパンを使う。フィレンツェのカレッティエラはアラビアータにイタリアンパセリを乗せたパスタ。ローマのカレッティエラは、ツナとキノコのトマトソース・パスタ。どちらも味は美味しいが、シチリアのカレッティエラのように職人を支えた文化がなく、馬車引きとも無関係。カレッティエラを作るならシチリアの歴史と文化を堪能してほしい。
シチリア:本家。トマトソースなし
フィレンツェ:トマトソースあり
ローマ:ツナとトマトのトマトソース
カレッティエラ(シチリア)

まずは歴史と伝統に彩られた本家シチリアのカレッティエラ。なんといっても、ここから作って欲しい。
カレッティエラの材料・食材

- ロテッレ:100g
- 青森県産のニンニク:1片
- カラブリア産の唐辛子:1個
- イタリアンパセリ:適量
- ペコリーノ・ロマーノ:適量
- オリーブオイル:大さじ1
できればカレッティエラの文化を尊重してペコリーノ・ロマーノを使って欲しいが、なければパルミジャーノや粉チーズなど何でもOK。イタリアンパセリもハーブ類であれば変更してOK(シチリア人も雑草を入れたので)。最後に回しかけるオリーブオイルは味を決めるので必ずEV(エクストラバージン)で。できるだけ美味しいものを使ってほしい。ニンニクは火を通さないので青森産がおすすめ。中国産はパンチが弱く、スペイン産は辛味が強い。青森産がバランスよくちょうど良い。
カレッティエラの作り方・レシピ
- パスタを表示時間どおりに茹でる
- ニンニク、イタリアンパセリをみじん切り
- パスタ、具を全部ボウルに入れて混ぜる
- チーズを細かく削って混ぜる
- オリーブオイルを回しかけて混ぜる
- お皿に持って少量のイタリアンパセリを振る
- 追いチーズと追いオリーブオイルで完成
シチリアのカレッティエラを日高良実シェフが再現してくれていたので、動画で見たい方は参考に。さすが日高シェフ。わかってらっしゃる♫

ニンニク、唐辛子、イタリアンパセリをみじん切りにし、ペコリーノロマーノを削る。『ゴッドファーザー』で長男のソニーが蜂の巣にされたイメージ。

オリーブオイル以外をボウルに入れてスタンバイ。面倒くさかったらオリーブオイルも入れておいてOK。

茹でたパスタを、しっかり混ぜる。パスタが冷めないように鍋の上で湯煎しながらやるとグッーーーード👌

お皿に盛って、追いチーズと追いオリーブオイル。ご覧の通り、火を通さない。ボウルで混ぜるだけ。なので、できるだけパスタは熱々で。カレッティエラはお熱いのがお好き。火を入れないことでニンニクをキレがモロにくる。たまらなく美味しい。シチリアの馬車道を思い浮かべながら味わってほしい🎶
最強カレッティエラ(シチリア)

1900年代に誕生したカレッティエラは恐ろしく進化している。令和のカレッティエラはペペロンチーノの美味しさを遥かに凌ぐ。好きなパスタでも5本の指に入る怪物カレッティエラを紹介する。弓削啓太シェフがシチリアで食べたレシピ。
最強カレッティエラ(シチリア)の材料

- ブカティーニ:100g
- ニンニク:5片以上
- カラブリア唐辛子:1本
- イタリアンパセリ:できるだけ多く
- グラナ・パダーノ:10gくらい
- オリーブオイル:仕上げ
シチリアの現地では麺はブカティーニを使っていたらしいが、他の麺でOK。ニンニクを大量に効かすので太麺のバリラがおすすめ。イタリアンパセリは必須。野生の味が必要だから。チーズはペコリーノ・ロマーノが理想だが無かったのでグラナ・パダーノをピンチヒッターに送った。
最強カレッティエラ(シチリア)のレシピ
- ニンニクをサイコロ角に切る
- イタリアンパセリはざっくり切る
- ブカティーニを茹でる
- ニンニクを炒め塩を振る
- 唐辛子と茹で汁50cc加える
- 茹でたブカティーニを混ぜる
- イタリアンパセリを混ぜる
- 火を止めてオリーブオイルを回しかける
- 皿に盛ってチーズを削る
ポイントはニンニクをサイコロ角に切ること。ジャガイモのようにホクホクに茹でる。ブカティーニの太麺の存在感、爽やかなニンニク、チーズのコク、そしてイタリアンパセリの野生感がバトルロイヤルする。その果てに至高の味が生まれる。

ニンニクをサイコロ角に切る。細かくしない。ブカティーニを茹ではじめてOK。

イタリアンパセリの葉はざっくり。茎は細かく切る。茎は絶対に捨てない。めちゃくちゃいい仕事をする。

ニンニクをオリーブオイルで炒める。最初は強火で、沸騰したら弱火に落とす。

ニンニクに塩をひとつまみ振る。今回はニンニクはジャガイモのような具材にする。カラブリア唐辛子も入れる。

ニンニクがボディビルダーに変色しはじめたら、すぐに茹で汁を50cc入れる。ニンニクにあまり色はつけないことがポイント。

ブカティーニが茹で上がったらダイブして混ぜる。火力を最大にすることを忘れない。

イタリアンパセリを茎ごと入れてよく混ぜる。

火を止めてオリーブオイルを回しかける。火をつけっぱなしだとオリーブオイルの風味が飛んでしまうので注意。

お皿に盛ってチーズを削る。これで最強に美味しいカレッティエラの誕生。ボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』くらい尊いパスタ。
アマルフィ風のカレッティエラ

アレンジレシピのカレッティエラとして、アマルフィ風がある。実際、アマルフィで出されるわけではなく、パスタの聖書オリジナル。魚醤が有名なので勝手に名付けました。アマルフィの方すみません。ただし、日高良実シェフによるとアマルフィ海岸があるソレント半島では本当にコラトゥーラを入れるカレッティエラがあるとか。超絶簡単で、オリーブオイルをコラトゥーラ(カタクチイワシの魚醤)に替えるだけ。
アマルフィ風カレッティエラの材料

- ロテッレ:100g
- 青森県産のニンニク:1片
- カラブリア産の唐辛子:1個
- イタリアンパセリ:適量
- ペコリーノ・ロマーノ:適量
- コラトゥーラ:大さじ2/3
アマルフィ風のカレッティエラの材料はオリーブオイル以外は同じ。コラトゥーラは「魚醤」。正式には「コラトゥーラ・ディ・アリーチ」で、カタクチイワシの魚醤。イワシの旨味や匂いが強く味が濃厚。目玉焼きなど他の和食にかけても美味しい。アマルフィ海岸の名産で、パスタとの相性も最高。
アマルフィ風のカレッティエラのレシピ
- パスタを表示時間どおりに茹でる
- ニンニク、イタリアンパセリをみじん切り
- パスタ、具を全部ボウルに入れて混ぜる
- チーズを細かく削って混ぜる
- コラトゥーラを回しかけて混ぜる
- お皿に持って少量のイタリアンパセリを振る
- 追いチーズと追いオリーブオイルで完成

オリーブオイルをコラトゥーラに替えて、小さじ2杯、大さじ2/3くらい。魚醤好きの方は大さじ1でもOK。

コラトゥーラの風味が強いので、まずはこのまま食してみて、追いチーズや追いコラトゥーラ、もしくは追いオリーブオイルしよう。アマルフィ風のカレッティエラ完成。
タコのカレッティエラ

具材がないと寂しいので何か入れたい。そんな時は茹でタコがおすすめ。シチリア感が出て一気に食べ応えが出てくる。
タコのカレッティエラの材料

- ヴォイエロの1.9mm:100g
- 青森県産のニンニク:1片
- カラブリア産の唐辛子:1個
- イタリアンパセリ:適量
- パルミジャーノ・レッジャーノ:適量
- 茹でたタコ:1パック(お好みで)
できるだけパスタは太麺がおすすめ。タコの存在感が強いので細麺であれば麺が負けてしまう。タコの量はお好みで。イタリアンパセリはたっぷり用意してほしい。そしてポイントがチーズ。このレシピを参考にした小倉シェフはチーズを入れなかったが、カレッティエラにはチーズが欲しい。チーズがないとペペロンチーノになってしまう。そして味もチーズがあると美味しさが倍増する。界王拳と同じ。本来はペコリーノ・ロマーノを使うがパルミジャーノでOK。なければ粉チーズでも可。
タコのカレッティエラのレシピ
- パスタを表示時間どおりに茹でる
- ニンニク、イタリアンパセリをみじん切り
- フライパンでニンニク、イタパセの茎を炒める
- 沸騰したら唐辛子を混ぜる
- パスタが茹で上がる1分前にタコを入れる
- お皿に持って大量のイタリアンパセリを振る
- チーズとオリーブオイルを回しかけて完成
レシピの参考は小倉シェフ。最も違うのはチーズ。小倉シェフはチーズを入れずカレッティエラというよりペペロンチーノ。けど、このパスタはチーズがあったほうが旨い。

ニンニクとイタリアンパセリをみじん切り。今回は葉は刻まず茎だけ。茎は捨てずに残しておく。

まずはニンニク、イタリアンパセリの茎を炒める。最初は強火で沸騰したら極弱火で。

沸騰してニンニクが少し色づき始めたら唐辛子を入れる。最初から入れてもOK。あとから入れるのは辛みが飛んでしまうから。

パスタが茹で上がる1分前にタコを入れる。早く入れすぎるとカッチカチやぞ!になってしまうので注意。

あとは茹でたバスタをダイブしてよ〜く混ぜる。

お皿に盛ってたっぷりのイタリアンパセリ、チーズを削ってオリーブオイルを回しかければ完成🎶
フィレンツェ風カレッティエラ(ワンパン)

今ではカレッティエラ=フィレンツェ風になっている。アラビアータにイタリアンパセリやチーズを足したもの。フィレンツェではアラビータと呼ばず、カレッティエラと呼ぶとか。現地に詳しい方がいたら教えてください。
フィレンツェ風カレッティエラの材料

- ディチェコ1.6mm:100g
- ムッティのトマトペースト:30g
- カラブリア産の唐辛子:1〜2個
- 青森県産のニンニク:1片
- イタリアンパセリ:1束
- グラナ・パダーノ:仕上げ
- 水:350cc
ワンパンで作るのでパスタの茹で時間は長すぎないほうがいいけど、なんでもOK。トマトペーストは水が入って薄まるので、もっと多くてもOK。カラブリア産の唐辛子は辛いのが苦手な方は1個で。
フィレンツェ風カレッティエラの作り方
- ニンニクをみじん切りにする
- ニンニク、唐辛子、イタパセを炒める
- トマトペーストを軽く炒める
- 水350ccを入れてパスタを茹でる
- イタパセ、オリーブオイルを回しかける
- 皿に盛ってチーズを降らして完成

ニンニクはみじん切り、イタリアンパセリは歯を刻んで、茎の部分も細かく刻む。茎に旨味が詰まっているので絶対に捨てない。

フライパンにオリーブオイルを引いてニンニクを炒める。沸騰するまで強火。沸騰したら弱火にする。すぐに焦げちゃうので注意。

イタリアンパセリの茎、カラブリア産の唐辛子を入れて炒める。

ニンニクがボディビルダー色になってきたらトマトペーストを入れて軽く炒める。

水350ccを入れて沸騰したらパスタを投入。最初は足湯みたいに浸けて30秒くらい置いたら温泉に浸かる。タイタニックのようにパスタを沈めていく。

パスタが水を吸っていい感じになれば火を止めてイタリアパセリの葉を入れて、オリーブオイルを回しかける。火は必ず止める。オリーブオイルの風味が飛んじゃう。

お皿に盛って追いオリーブオイル、チーズをたっぷり削ってフィレンツェ風のカレッティエラ完成🎶
フィレンツェ風カレッティエラ(ミニトマト)

続いてはトマト尽くし。リコピン大王に捧げるフィレンツェ風カレッティエラ。
カレッティエラ(ミニトマト)の材料

- バリラ1.6mm:100g
- ムッティのトマトピューレ:150g
- ミニトマト:6個
- カラブリア産の唐辛子:1個
- 青森県産のニンニク:3片
- イタリアンパセリ:1束
- パルミジャーノ・レッジャーノ:適量
- 砂糖:ひとつまみ
レシピの考案者ファビオさんによると、細麺のテフロン(ツルツル)のパスタが良いとのこと。個人的には太麺でもいいし、好みでいい。リコピン攻めなのでニンニクは3片と多め。いや無理っしょと思うかもしれないけど、気にならないので3片で。
カレッティエラ(ミニトマト)のレシピ
- ミニトマトを半分に切る
- ニンニクぶつ切り、イタパセ刻む
- ニンニクをオイルで炒める
- イタパセの茎、唐辛子を入れる
- トマトピューレを煮る
- ミニトマトを入れて煮込む
- 茹でたパスタを混ぜる
- 皿に盛ってイタパセの葉をまぶす
- チーズを削ってオイルを回しかける

ミニトマトは半分に、ニンニクはざっくりぶつ切り、イタリアンパセリの葉を刻む。イタパセの茎は残しておく。

ニンニクをオリーブオイルで炒める。最初は強火で、沸騰したら極弱火にする。

イタリアンパセリの茎、唐辛子を入れる。パスタも茹ではじめる。

ニンニクが色づいてきたらトマトピューレを入れて水分を飛ばす。続けてミニトマトを入れる。

写真よりもっと水分がなくなるほうがいい。とことん煮込む。

茹でたパスタを30秒前に入れて混ぜる。細麺はアルデンテが命。

お皿に盛ってイタリアンパセリの葉、チーズを削ってオリーブオイルを回しかける。
ローマ風カレッティエラ

次はローマ風カレッティエラ。ローマでカレッティエラを頼むと、ツナとポルチーニ茸のトマトパスタ(ブカティーニ)が出てくる。パスタに詳しい方は「それボスカイオーラじゃね?」と思ったでしょう。そう、日本でボスカイオーラとして紹介されるキノコとツナのトマトパスタは実はローマ風カレッティエラ。どこでどう翻訳されたのか不明だが、ローマ風カレッティエラがボスカイオーラ(盛りのパスタ)として間違って紹介されている。とにかく美味しさは最強なので、シチリアのカレッティエラとローマ風は絶対に作って欲しい。
ローマ風カレッティエラの材料

ツナを忘れました。必須です🙇♂️
- ブカティーニ:100g
- 乾燥ポルチーニ茸:10g
- ツナ缶:1つ
- トマト缶:200g
- ニンニク:1/2片
- 料理酒:大さじ1
- コンソメ:小さじ1
- 黒胡椒:たっぷり
- イタリアンパセリ:仕上げ
ローマはアマトリチャーナでお馴染みのブカティーニ(穴が空いたうどん風パスタ)を使う。他のパスタでも問題ないけど敬意を込めて。ローマ風なのに料理酒を入れる邪道。だって美味しいから。トマトの酸味と料理酒の相性はバツグン。コンソメも旨味の援護射撃として少量入れる。ポルチーニ茸の風味を邪魔しないようにニンニクは少量。写真に忘れてしまったけど、ツナ缶は必須。ツナの美味しさに戦慄せしめよ。

乾燥ポルチーニ茸
ローマではポルチーニ茸が一般的。無ければ香りが強めのキノコでOK。マッシュルームや椎茸、舞茸などで代用可能です。
ローマ風カレッティエラのレシピ
- 乾燥ポルチーニ茸を水で戻す
- ニンニクをみじん切り
- ニンニク、ポルチーニ茸を炒める
- ポルチーニの戻し汁を加える
- ツナ缶を混ぜる
- トマト缶を加える
- 料理酒、コンソメを入れる
- 茹でたパスタを混ぜる
- 皿に盛ってイタパセ、黒胡椒をヌートバー

乾燥ポルチーニ茸(10g)は、120ccくらいのぬるま湯、もしくは水を入れて戻す。これで30分ほど放置。

ポルチーニ茸を戻している間に食材カット。ニンニクはみじん切り、イタリアンパセリを細かく刻む。茎は捨てないで細く刻みましょう。茎が美味しい。

フライパンにオリーブオイルを引いてニンニクとイタリアンパセリの茎を加熱。ニンニクがフツフツなるまで強火、沸騰したら弱火でじっくり香りを移す。

30分ほど経ったポルチーニ茸を軽く炒める。中火にする。パスタも茹ではじめる。

ポルチーニ茸の戻し汁も入れる。ここに旨みがあるので捨てないように。

軽く煮込んだらツナを投入。よく混ぜる。

ツナも軽く炒めたらトマト缶を200g投入。中火で煮込む。

パスタが茹で上がる直前に、トマト缶の水分が飛んでるようにする。トマトを煮詰めることで甘みが出る。

茹でたブカティーニを投入。しっかり混ぜる。マンテカトゥーラ(鍋を振る)

お皿に盛ってイタリアンパセリをかけ、お好みでチーズを削る。そこに黒胡椒をたっぷりヌートバー。オリーブオイルを回しかけて完成。オリーブオイルやチーズは無くてもOK。お気に召すまま。トマトの酸味、ツナの甘み、ポルチーニ茸の旨味のデルタフォースがマジで凄い。
カレッティエラ(フィレンツェ風)

せっかくなのでワンパンじゃないフィレンツェ風のカレッティエラも。
フィレンツェ風カレッティエラの材料

- ガロファロ1.5mm:100g
- コッポラ社のトマトソース:100g
- 青森県産のニンニク:1片
- カラブリア産の唐辛子:1個
- イタリアンパセリ:適量
- オレガノ:適量
オレガノを使うことでシチリア風に近づく。アラビアータにオレガノとイタリアンパセリを加えたものと思ってもらえばいい。
フィレンツェ風カレッティエラのレシピ
- パスタを表示時間どおりに茹でる
- ニンニク、イタリアンパセリをみじん切り
- ニンニクをオリーブオイルで炒める
- ニンニクが色づいたらトマソーを投入
- パスタをダイブさせイタパセ乱入
- 火を止めてオリーブオイルを回しかける
- お皿に持って少量のオレガノを振る
クリーミーなカレッティエラ

辛いものが苦手な方におすすのクリーミーなカレッティエラ。牛乳を入れてマイルドにし、アンチョビの旨味をプラスしてバランスを取る。
クリーミーなカレッティエラの材料

- リングイネ:100g
- トマト缶:200cc(1/2缶)
- カラブリア産の唐辛子:2本
- ニンニク:1片
- アンチョビ:1フィレ
- 牛乳:60ml
- イタリアンパセリ:適量
クリーミーにしてソースの存在感が増すので、パスタも太麺がおすすめ。リングイネでなくて良いので1.8mm以上のパスタを使おう。トマト缶はカットでもホールでもOK。トマトソースやトマトペーストなど他のトマトでもOK。
クリーミーなカレッティエラのレシピ
- ニンニク、イタパセをみじん切り
- オリーブオイルで炒める
- アンチョビ、唐辛子を入れる
- トマト缶を入れて煮詰める
- 水分が飛んだら牛乳を入れる
- 茹でたパスタを入れて混ぜる
- 火を止めてイタパセの葉を入れる
- 皿に盛ってオリーブオイルをかける

ニンニクとイタリアンパセリをみじん切りにする。茎は捨てに残しておく。

ニンニクとイタリアンパセリの茎をオリーブオイルで炒める。沸騰するまでは強火で。オイルが沸いたら極弱火でじっくり香りを移す。

アンチョビと唐辛子を入れて引き続き炒める。この辺でパスタを茹で始める。

ニンニクがボディビルダー色になってきたらトマト缶を入れる。

トマト缶の水分が飛びきったら牛乳を入れて煮込む。

茹で上がったパスタを入れてよく混ぜる。

火を止めてイタリアンパセリの葉を入れて混ぜる。

お皿に盛ってオリーブオイルを回しかけて完成。
将棋駒パスタのカレッティエラ

ショートパスタで車輪の形をした「ロテッレ」を紹介したが、山形で作られている将棋駒パスタを使ったカレッティエラもおすすめ。

山形にある玉谷製麺で作られているパスタ。遊び心が満載。

ラ・フランスをパスタに練り込んだ「将棋の駒」の形のショートパスタ。刻印されているのは「王将」「馬」「飛車」「と」の4種類。見た目も面白いだけでなく、硬い部分と柔らかい部分があり、食感がバラバラでムラの美学が楽しめる。
サンマとトマトのカレッティエラ

せっかくなので将棋駒のパスタを使った一品を。秋の味覚サンマ(缶詰)を使ってカレッティエラを作る。イタリアンパセリがない人は代わりにカイワレ大根でもOK。缶詰ではなく、本格的に作りたい方は小倉知巳シェフのレシピ動画を参考にしてください。
サンマとトマトのカレッティエラの材料

- 将棋駒のパスタ:100g
- フルーツトマト:1個
- さんまの缶詰(蒲焼):1缶
- カラブリア産の唐辛子:1本
- イタリアンパセリ:適量
- パルミジャーノ・レッジャーノ:適量
- エクストラバージン・オリーブオイル:適量
サンマの缶詰は蒲焼でなくてもOK。将棋駒のパスタではなくロテッレやペンネなど他のショートパスタでもいいし、ロングパスタでも美味しい。
サンマとトマトのカレッティエラのレシピ
- ニンニク、イタパセをみじん切り
- トマトを薄くスライス
- ニンニク、イタパセ、唐辛子を炒める
- フルーツトマトを炒める
- 茹でたパスタを入れる
- 皿に盛ってサンマ、イタパセを盛り付ける
- オリーブオイルを回しかける
- お好みでチーズを削る

ニンニクをみじん切りにする。

イタリアンパセリを粗めのみじん切り。茎は使うので捨てない。

フルーツトマトを薄切りに。トマトは形を残さずソースにするので、できるだけ薄く切る。

ニンニク、カラブリア産の唐辛子、イタリアンパセリの茎をオリーブオイルで炒める。最初は強火で、沸騰したら弱火にする。

ニンニクが色づき始めたらフルーツトマトを全部入れる。

トマトを潰してソースにする。

茹でたパスタを入れてよく混ぜる。

お皿に盛ってサンマの蒲焼の缶詰を乗せ、その上にイタリアンパセリの葉を盛る。オリーブオイルを回しかけて、お好みでパルミジャーノ・レッジャーノを削って完成。
その他のカレッティエラ
ツナ缶と青唐辛子のカレッティエラ

ツナ缶と青唐辛子と黒オリーブ。彩り豊かなトマトパスタ。カレッティエラと名乗ってもいいほど類似品。ご賞味あれ。
パン粉のカレッティエラ

カレッティエラに同じくシチリア名物の“カリカリパン粉”を山盛りオン。噛むたび香ばしく、にんにくの香りとアンチョビの旨みがじゅわっと広がる、後引く一皿です。材料も手順もシンプルなのにレストラン級の満足感。今日は家飲みをちょっと特別に。
最後までご覧いただき、あリガトーニ。