人生で初めて「なめこ」を食べたのは大学3回生。20歳の夏。弟と車で北海道を旅するため福井からフェリーに乗って苫小牧に渡った。夜、フェリー乗り場で食事したとき、なめこ汁しかスープはなく、見た目で嫌っていたが注文。これが美味しかった。イタリア人はヌルヌルの食感が苦手らしく受けつけない。しかし、数あるペペロンチーノの中でも後戻りできない美味しさの和風なめこパスタ。日本人は保守的なイタリア人をすでに超えている。なめこパスタは納豆パスタと並ぶ和風パスタの茶色い巨塔。
なめこのアレ
好きな人も嫌いな人も多い「なめこ」。味噌汁の具として有名で蕎麦や鍋、大根おろしに和えた食べ方もされる。まいばすけっとで1袋78円で売られており家計の強い味方。クセのあるヌメリの正体は食物繊維「ペクチン」。虫に喰われない、凍らない、乾燥しないように自衛のためにヌルヌルしているが、虫だけでなくイタリア人や一部の日本人から好かれない理由。ちなみにヌルヌルで言えば「なめ茸のパスタ」も絶品なので超おすすめ。
なめこペペロンチーノ(アンチョビ)
まずは少ない材料で超簡単なめこのペペロンチーノ。南青山にある有名イタリアン『アクアパッツァ』のまかない料理で作られ、あまりに美味しいので日高良美シェフがYouTubeで紹介した和風パスタ。
なめこペペロンチーノの材料
パスタはなんでもOKだが、できればツルツルのテフロンダイスがおすすめ。なめこのヌルヌルを加速させる。なめこは2パックにしたが、3パックでもいい。お好みで。アンチョビは必須。いや、和風パスタちゃうんかい?というツッコミには「買いなはれ!」の一言。パスタを作る上でアンチョビは必須。買おうか迷っている人、アンチョビとアンジェリーナ・ジョリーは似ているから美味しいに決まっている(意味不明)
なめこペペロンチーノのレシピ
日高シェフはフライパンを2つに分けたが面倒くさいのと洗い物が増えるので1つのフライパンでやった。完コピしたい方は動画を参考に。
フライパンに少しだけオリーブオイルを引いて、なめこを炒める。パスタも茹で始める。
ある程度、炒めたらパスタの茹で汁を加えて煮詰める。
なめこをフライパンの端っこに寄せ、ニンニクをオリーブオイルで炒める。
オリーブオイルが沸騰したら唐辛子とアンチョビを加える。
ニンニクがボディビルダー色になりかけるまで炒める。
なめことニンニクなどを、よ〜く混ぜる。
茹でたパスタを投入して、めちゃくちゃ混ぜる。
お皿に盛って完成。このままで十分おいしいが、チーズやコショウを削ってもいい。
↓なめこのペペロンチーノの食材↓
なめこペペロンチーノ(魚醤)
お次は魚醤(醤油)を加えた、なめこペペロンチーノ。イタリアンパセリを添えてグッとイタリアンっぽくする。
なめこペペロンチーノ(魚醤)の材料
パスタはなんでもOK。なめこは1パックにしたが、もっと多くてもいい。魚醤がなければ醤油で代用OK。細かいことは気にせず、気軽に作っていこう。ペペロンチーノの基本も作ってみてください。練習すれば応用パスタも格段に美味しくなります。
なめこペペロンチーノ(魚醤)のレシピ
- ニンニク、イタパセをみじん切り
- なめこを少量のオリーブオイルで炒める
- なめこは手遅れに絶望するぐらい炒める
- 端によけてニンニク、唐辛子を炒める
- 魚醤を入れて混ぜ、茹で汁を加える
- イタパセの茎を入れて炒める
- 茹でたパスタを混ぜる
- 皿に盛ってイタパセの葉を乗せる
ニンニク、イタリアンパセリはみじん切り。茎は柔らかく旨味になるので絶対に捨てない。
少量のオリーブオイルを引いて中火から強火で、なめこを炒める。とにかく水分を飛ばしまくる。
水分を飛ばし切って、鍋底が焦げても炒め続ける。もう手遅れと絶望するくらいまで炒める。
なめこを炒め切ったら端に寄せて、オリーブオイルでニンニクと唐辛子を炒める。このときは弱火にする。
ニンニクの香りがフワッと香ってオリーブオイルに移ったら、なめこと混ぜて、魚醤を小さじ2入れる。パスタも茹で始める。
ここからが、お楽しみ。パスタの茹で汁をレードル一杯(50ccくらい)入れて鍋の底の、なめこの旨味をこそぎ出していく。
ほら、見て見て見て。あんなに焦げ焦げ焼死体だったフライパンの底が綺麗に。
イタリアンパセリの茎を入れて旨味をプラス。
茹でたパスタを入れて、よく混ぜる。
お皿に盛ってイタリアンパセリの葉を散りばめたら完成。
↓なめこのペペロンチーノの食材↓
なめこのペペロンチーノ(麺つゆ)
第三の男として登場するのが麺つゆ。なめこのペペロンチーノではコレが最も癖になる。かなり中毒性があるので必食。
なめこペペロンチーノ(麺つゆ)の材料
なめこのペペロンチーノのパスタはバリラ一択。絶対にコレが一番美味しい。今回は少し太くして1.6mm。この太さが丁度いい。なめこは2パックでも良い。必須はバターと刻みのり。バターはコクを足すためなので無塩バターでもいい。大葉はお好みで。
なめこペペロンチーノ(麺つゆ)のレシピ
レシピの参考はシェフのファビオさん。ただし、材料の分量も作り方もアレンジしているので完コピしたい方は動画をご覧あれ。ファビオさんは大根おろしも添えるが作るのが面倒なので省いた。そして吾輩は塩魔大王なので有塩バターを使い、水の代わりにパスタ茹で汁を使っている。ファビオさんはヘルシー。
- ニンニク、大葉をみじん切り
- ニンニクと唐辛子をガーリックバター
- パスタを茹ではじめる
- なめこを弱火で6分以上炒める
- 残り2分で大葉を入れる
- 残り1分で麺つゆ&茹で汁
- 茹でたパスタを絡める
- パターを乱入して混ぜる
- 皿に盛って刻みのり降臨
ニンニクと大葉久美子はみじん切り。
ニンニク、唐辛子をオリーブオイルとバター10gで炒める。ガーリックバターにする。最初は強火で、沸騰したら弱火にする。
ニンニクがボディビルダー色になればなめこ投入。同時にパスタも茹ではじめる。なめこは弱火でじっくり6分以上は炒める。ウルトラマン2人分。
残り2分になったら刻んだ大葉を入れて混ぜる。残り1分になったら麺つゆ、茹で汁をいっぱい入れて美味しい出汁を作る。
最強の出汁に茹でたパスタを入れて絡める。
パスタが出汁をM&Aしたらバター10gを入れて鍋を振り続ける。
フィニッシュホールドは刻みのり。ハヤブサのフェニックススプラッシュ。刻みのりがあって、なめこペペロンチーノは3カウントを奪える。繰り返すが中毒性が凄い。お楽しみはこれからだ。
なめこのペペロンチーノ(麺つゆ)の食材
最後までご覧いただき、あリガトーニ。