ペペロンチーノは元々ボンゴレビアンコからアサリを抜いた貧乏パスタ。贅沢を言わない殊勝な心がけのスパゲッティ。どんな変化球にも対応できる万能マン。たまには高い食材を使ってもバチが当たらない。今回は牡蠣を使ったペペロンチーノ、通称「牡蠣ロンチーノ」を紹介。牡蠣はイタリア語で「オストリケ」。得意料理は「オストリケのペペロンチーノなんっすよ」なんて言えば、コイツ只者じゃないと思われます。牡蠣くえば、腹が鳴るなり法隆寺。
牡蠣とパスタの相性
ミネラルが豊富で「海のミルク」と呼ばれる牡蠣。食用としての歴史は古く、縄文時代の遺跡から牡蠣の貝殻が出土しており紀元前から食べられていた。カキフライを頂点にオイスターソースや生牡蠣など人気。パスタとの相性も良く、具材としての旨さに加え、牡蠣に含まれるグルタミン酸やグリコーゲンなどが調味料としての役割を果たす。パスタと相思相愛、ロッキーとエイドリアンのような関係である。
牡蠣ロンチーノの材料・食材
牡蠣は加熱用を使うこと。生食用の牡蠣は滅菌洗浄されているので味が薄い。パスタには加熱用を使うことがポイント。
ロックンロールなパスタ「キタッラ」
変化球のペペロンチーノを使うとき、必ず使うのが「キタッラ」。Chitarraはイタリア語で「ギター」。ギターの弦のような形をしており、断面が四角なので、噛みごたえがいい。丸っこいパスタよりも食感が尖っている。エルヴィス・プレスリーも食べただろう。ボン・ジョビもツアーに帯同しているだろう、Oasisのノエルもリアムも大好きに違いない。キタッラは「クアドラート」とも呼ばれ、イタリア中部のアドリア海に面したアブルッツォ州で生まれた。ペペロンチーノにはキタッラがおすすめ。いろんなメーカーがあるが、マンチーニの力強さがいい。
牡蠣ロンチーノのレシピ・作り方
- 牡蠣は片栗粉と塩をまぶして洗う
- 洗浄を2回繰り返す(戦場のメリークリスマス)
- ニンニクを潰し、イタパセを刻む
- 身の小さい牡蠣半分をみじん切り(出汁に使う)
- ニンニク、唐辛子、イタパセの茎を熱する
- 牡蠣を全部入れて焼く
- ふっくらして香りがたてば牡蠣退場
- 茹で上がったパスタを混ぜる
- イタパセの葉を入れる
- コラトゥーラを入れて混ぜる
- お皿に盛って牡蠣を乗せて完成
作り方はかなり違うがAOS青木さんのレシピを参考に。ポイントは牡蠣は2回洗う。箱根駅伝の往路と復路のようなもの。ポイントは出汁用の牡蠣と食感用の牡蠣にわけること。牡蠣を沢山使うので、味が強いと感じる方は塩の量を少なく。
牡蠣は片栗粉と塩ひとつまみで汚れを落とす。キリスト教の洗礼、禊と同じ。
こんな感じで汚れが溜まっている。パスタと合体する前にしっかりシャワーする。最低限の礼儀。
しっかり汚れを落とせば海のミルクに変身する。
洗った牡蠣の半分を細かく刻んで美味しい出汁にする。ストレスが溜まっている人は親の仇のように細かく切り刻もう。
イタリアンパセリは細かく刻み、茎は必ず残しておく。日本のイタパセは茎も柔らかく食べられる上に旨味になる。ニンニクは刻んでもいいが今回は全体重を乗せてグシャっと潰すだけ。左手は添えるだけ理論。
フライパンにオリーブオイルを引いてニンニク、唐辛子、イタリアンパセリの茎を炒める。沸騰するまで強火で、それから弱火に戻す。
ニンニクがボディビルダー色になるまで、じっくり香りを移す。
ニンニクがマッチョマンになってきたら牡蠣を全部入れる。
牡蠣に焼き色がつき、ぷっくらしたら退場してもらう。I'll be backするのでご安心を。
茹で上がったパスタを入れてイタリアンパセリの葉を全部入れる。
コラトゥーラ(無ければ醤油)を小さじ1だけ入れてよ〜く混ぜる。
最後に美味しいオリーブオイルを回しかけて完成。変化球の前に直球のペペロンチーノから練習したい方は、下の記事からどうぞ。
↓↓牡蠣ロンチーノの食材↓↓
牡蠣のアラビアータにも挑戦
牡蠣ロンチーノの次はアラビーアタにも挑戦してみよう。トマトソースが入るのでバランスが重要。作り甲斐があります。
キムチとペペロンチーノのキムロンチーノもおすすめ
最後までご覧いただき、あリガトーニ。