パスタの聖書

パスタのレシピ、文化を公開。家庭料理で唯一プロの味を超えられるのがパスタ。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ〜パスタのエチュード〜

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

クラシック音楽にエチュード(練習曲)があるように、パスタにも何度も練習してマスターしたいレシピがある。アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ。「なんだエチュード(練習曲)かよ」と馬鹿にするなかれ。有名なエチュードの一曲ショパン『別れの曲』と同じく、アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロは名曲と言えるパスタ。ショパン自身が「別れの曲よりも美しい旋律を作ったことはない」と言うように、アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロが作れれば美しい旋律が奏でられる。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロの意味

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロとは、ニンニクをオリーブオイルで炒めたものにトマトソースを加えたパスタ。「アーリオ」はニンニク、「オーリオ」はオリーブオイル。「コン」はwith、「ポモドーロ」がトマト。直訳すると「ニンニクとオリーブオイルにトマトを加えたもの」。アーリオ・オーリオ(ペペロンチーノ)にトマトソースを加えたパスタであれば何でもOK。発祥の時期や場所は不明。トマトソースの歴史は16世紀以降で1500年代に誕生した説と、1700年代に誕生した説がある。

パスタ・アル・ポモドーロとの違い

普通のパスタ・ポモドーロにはニンニクを入れず、イタリアンパセリの代わりにバジルを使う「パスタ・アル・ポモドーロ」もある。こちらがトマトソースとしては先輩。イタリアンのお店で「トマトパスタ」と言えば、出てくるのはこっち。飲食店で「アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ」を出す店は、あまり見かけない。

アラビアータとの違い

アラビアータ

アラビアータと一緒やん」と思われた人がいるかもしれない。アラビアータは唐辛子(ペペロンチーノ)を加えるので別物。そして、アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロはトマトソースをアラビアータより少なめにする。アラビアータは唐辛子の旨さが加わるが、コンポモドーロはトマトの旨味で勝負する。技術がモノをいうので練習にピッタリ。アーリオ・コン・ポモドーロが美味しくできれば、あらゆるトマトパスタに応用がきく。ちなみにイタリアンパセリはなくてもいいのでお好みで。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(小倉シェフ)

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロの材料・食材

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

  • ダルクオーレのパスタ1.7mm:100g
  • 青森県産のニンニク:1片
  • カラブリア産の唐辛子:1個
  • コッポラ社のトマトソース:75cc前後
  • イタリアンパセリ:少量
  • エクストラバージン・オリーブオイル:仕上げ

練習と言いながら、いきなり邪道。小倉知巳シェフのレシピは唐辛子を使う。アラビアータやん!とツッコミを入れられても文句言えない。ただし、アラビアータに比べてトマトソースを少なくする。「パスタはカーリングと同じ」が小倉シェフの持論。旨味は強すぎても弱すぎてもいけない。カーリングのようにちょうど良い力加減が必要。食材(旨味)が少ないからこそエチュードになる。美味しくするポイントは良い材料を使うこと。トマトソースは断然コッポラ社がおすすめ。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロのレシピ・作り方

  1. ニンニクはスライスし、オリーブオイルに投入
  2. 弱火で色づくまで炒める(沸騰するまで強火)
  3. カラブリア産の唐辛子を加える
  4. 残り20秒でトマソーと茹で汁を加える
  5. パスタとソースを絡める
  6. 火をとめオリーブオイルを回しかける
  7. 皿に盛って追いオリーブオイル
  8. イタパセを乗せる

ニンニクはパンチが効きすぎないように、みじん切りではなくスライス。

トマトソースは量も控えめで熱を入れすぎない。

トマトソースを加えることで濃度がつき、パスタが水分やソースを吸いにくくなる。トマソーを入れすぎないことがポイント。辛いものが苦手な方はパルミジャーノチーズの大雪を降らせてもOKです♪

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(ワンパン)

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(ワンパン)

連続の邪道。美味ければ何でもいい。パスタの度量は狭くない。ワンパンで作るアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ。

コン・ポモドーロ(ワンパン)の材料

  • ディチェコの1.4mm:100g
  • 青森県産のニンニク:1片
  • ピノッキオのトマト缶:200ml
  • コンソメ:小さじ2
  • 塩:ひとつまみ
  • 砂糖:小さじ1
  • グラナ・パダーノ:お好み
  • 水:300cc

パスタは何でもOK。細麺でも太麺でもテフロン(ツルツルのパスタ)でもブロンズ(ザラザラ)でもお好みで。こだわるのはトマト缶とニンニク。おすすめはピノッキオ。もちろんスーパーで売ってる100円の缶でも美味しい。こだわる方はピノッキオ。ホールトマトでもカットトマト缶でもいい。ニンニクはすりおろすので、青森県産がおすすめ。

ポイントは砂糖。トマト缶は酸味が強いので甘みをプラス。砂糖を使わない主義の方がいれば玉ねぎを炒めたほうがいい。

コン・ポモドーロ(ワンパン)のレシピ

  1. ニンニクを擦りおろす
  2. オリーブオイルに香りを移す
  3. トマト缶を入れて煮詰める
  4. 塩、砂糖、コンソメを入れる
  5. 水300ccを入れて沸騰させる
  6. パスタを表示時間通りに煮る
  7. オリーブオイルを回しかける
  8. 皿に盛って胡椒、チーズをかける

フライパンの上にニンニクを擦りおろす。オリーブオイルを適当に引いて炒める。沸騰するまでは強火で。沸騰したら弱火にしてニンニクの香りをオイルに移す。ワンパンで調理するのでニンニクの風味が失われるので、すりおろしはマスト。スライス、みじん切りでは弱い。

ニンニクの香ばしい匂いが薫ってきたらトマト缶を入れる。塩、コンソメ、砂糖も加えてしっかり煮詰める。酸味を飛ばす。煮詰め足りないと酸味が強くなる。

これくらい煮詰めて水分が飛んだら、水を入れて強火で沸騰させる。

沸騰したらパスタを入れてトマトソースの温泉に浸からせる。火力は中火から強火で。

ソースがパスタにまとわりついて無くなってきたら火を止めてオリーブオイルを回しかける。火は止めてから。オリーブオイルの風味が飛んでしまう。

お皿に盛り付け、このまま食べても美味い。お好みで胡椒をヌートバーしてチーズのコクをプラスするとさらに美味しい。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(シチリア風)

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(シチリア風)

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロにアーモンドフィッシュを乗せるだけでシチリア風に変わる。しかも劇美味しい。こんな裏技が許されるからパスタ作りはやめらない。終わらない詩を歌おう。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(シチリア風)の材料

  • ガロファロの1.7mm:100g
  • 青森県産のニンニク:1〜2片
  • トマトペースト:20ml
  • カラブリア産唐辛子:1本
  • 柿の種、アーモンドフィッシュ:適量

パスタはなんでもOK。レシピ考案者の小倉シェフェはもっと細い1.5mmで作った。細麺より太麺が好きなので1.7mmにしたが、1.9mmまではOK。トマトペーストはトマト缶やトマトソース70mlでOK。トマトペーストが余ってたから使っただけで本来はトマトソース。邪道にもカラブリア産唐辛子を入れるが、やっぱり美味しいから仕方ない。無しでもOK。柿の種があるのにおや?と思われたかもしれないが、柿の種とパスタの相性はルパンと五右衛門。昔、料理の鉄人(若い人は知らないテレビ番組)に出演したイタリアンのシェフが最後にパラパラと振りかけたらしい。ペペロンチーノにかけてもいいので、ぜひお試しあれ。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(シチリア風)のレシピ

  1. パスタを茹ではじめる
  2. ニンニクをスライスにする
  3. 唐辛子と一緒に炒める
  4. トマトペーストと茹で汁を入れる
  5. 茹でたパスタを投入
  6. オリーブオイルを回しかける
  7. 皿に盛って追いオリーブオイル
  8. アーモンドフィッシュ&柿の種を振る

ニンニクはスライスする。多くね?と思ったかもしれないが、ニンニク・マッドネスにとっては標準量。パスタ戦線異常なし。

フライパンにオリーブオイルを引いて唐辛子と一緒に炒める。沸騰するまでは強火。プクプク沸いてきたら弱火にする。じっくり時間をかけてニンニクの香りをオイルに移していく。

パスタが茹で上がる1分前にトマトペースト20gくらいと茹で汁50ccを入れる。

即席のトマトソースを作る。最初からトマトソースやトマト缶50ccを入れてもいい。ポイントはトマトソースの量は控えめにすること。トマトが多いと柿の種と喧嘩してしまう。喧嘩両成敗になる。

茹で上がったパスタを入れたら、よく混ぜる。

必ず火を止めてオリーブオイルを回しかける。風味が飛んでしまう。オリーブの風を聴くことが大事。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

皿に盛って追いオリーブオイル。このままでも美味しい。

アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ(シチリア風)

最後にアーモンドフィッシュと柿の種をまぶして完成。柿食えば、パスタ鳴るなり法隆寺。食感が最高なので、ぜひお試しあれ。

【応用篇】タコのアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

タコのアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

エチュードを重ねて美味しく作れるようになれば次は応用篇。フィギュアスケートでいうショートプログラムからフリースタイルに行こう。最強に美味しいコン・ポモドーロが待っている。いざ参らん。

タコのコンポモドーロの材料

  • ラ・モリサーナのブカティーニ:100g
  • ボイルしたタコ:5〜7切れ
  • 青森県産のニンニク:1片
  • カラブリア産の唐辛子:1個
  • コッポラ社のトマトソース:75cc前後
  • アンチョビ:1フィレ
  • イタリアンパセリ:適量

タコのコンポモドーロの作り方

  1. ニンニクはスライスし、オリーブオイルに投入
  2. 弱火で色づくまで炒める(沸騰するまで強火)
  3. 唐辛子、アンチョビを加える
  4. パスタが茹で上がる1分半前にタコをダイブ
  5. 残り10秒でトマソーと茹で汁を加える
  6. パスタとソースを絡める
  7. イタパセ、オリーブオイルを加える

【応用篇】ホタルイカのコン・ポモドーロ

ホタルイカのポモドーロパスタ

タコがあればイカがある。イカも紹介しないとタコと戦争が始まる。ホタルイカは春を連れてくる。

ホタルイカのポモドーロの材料

  • マルテッリ2.0mm:100g
  • ホタルイカ:5〜10杯(お好みで)
  • コッポラ社のトマトソース:50cc
  • カラブリア産の唐辛子:1本
  • 青森県産のニンニク:1片
  • アンチョビ:1フィレ
  • イタリアンパセリ:お好みで

ホタルイカのポモドーロの作り方

  1. ニンニクはスライスし、オリーブオイルに投入
  2. 弱火で色づくまで炒める(沸騰するまで強火)
  3. アンチョビ、カラブリア産の唐辛子を加える
  4. パスタを茹で、残り2分でホタルイカを入れる
  5. 残り40秒でトマトソースを入れる
  6. パスタとソースを絡める
  7. 火をとめオリーブオイルを加える
  8. イタリアンパセリを乗せて皿に盛る

【応用篇】帆立のコン・ポモドーロ

帆立のアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ

貝類の最高峰・帆立の    アーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ。

帆立のポモドーロの材料

  • ガロファロの1.7mm:100g
  • ホタテの貝柱:3〜5個(お好みで)
  • アンチョビ:2フィレ
  • 青森県産のニンニク:1片
  • コッポラ社のトマトソース:75cc
  • カラブリア産の唐辛子:1本
  • オレガノ:少量(なくてもOK)

帆立のポモドーロの作り方

  1. ニンニクをスライス
  2. 帆立は手でさく
  3. ニンニク、唐辛子を炒める
  4. アンチョビを入れる
  5. トマトソースを入れる
  6. 1分前にホタテを入れる
  7. 茹でたパスタを混ぜる
  8. 火を止めてオリーブオイル
  9. 皿に盛ってオレガノをまぶす

カプリチョーザのトマトとニンニクのパスタも

ニンニクを強烈に効かせたカプリチョーザーのトマトとニンニクのスパゲティを再現。ニンニク・マッドネスなら食べられずにいられない。日本でアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロを広めた伝道師に捧ぐパスタ。

ミニトマトを使ったおすすめパスタ

最後までご覧いただき、あリガトーニ。