ジャンクフードと言われて何を思い浮かべるだろうか?イタリア人と日本人の文化・感覚の違いを楽しめるパスタがある。「パスタ・アッラ・ツォッツォーナ」。日本語に意訳すると「ジャンクフードなパスタ」。その正体やいかに。
パスタ・アッラ・ツォッツォーナとは
舌が噛みそうになる「パスタ・アッラ・ツォッツォーナ(Pasta alla zozzona)」とは、カルボナーラとアマトリチャーナを合わせたようなパスタ。トマトソースに玉ねぎ、ベーコン(グアンチャーレ)、卵にチーズ、胡椒を混ぜたパスタ。そのまんまアマトリチャーナとカルボナーラの材料をフュージョンしている。
ツォッツォーナの意味
イタリア語のzozzonaは日本語にすると「汚い」「不潔な」。隠語として「安酒」「暴徒」などもある。「不潔なパスタ」なんて誰も食べたがらないので「ジャンクなパスタ」とマイルドに呼ぶ。主に食べられるのはローマ。材料だけ見ると、どこがジャンクやねん?という感じだが、ローマ人からすると「トマトソースに卵を混ぜるなんてあり得ない」という感覚らしい。日本人からすればナポリタンに生卵を絡めると美味いことを知ってるから、もったいね〜という感覚。生卵をロッキーのように飲む日本人と違って、イタリア人は卵の扱いにセンシティブらしい。
パスタ・アッラ・ツォッツォーナの材料
- リガトーニ:100g
- ベーコン:30g
- 玉ねぎ:1/2個(大きいのは1/4個)
- トマト缶:200g
- 卵黄:2個
- パルミジャーノ・レッジャーノ:20gくらい
- 黒胡椒:たっぷり
パスタはローマで一般的なリガトーニ。他のショートパスタでもロングパスタでもいい。本来はグアンチャーレかパンチェッタを使うが冷蔵庫にあったベーコンで代用。トマト缶はホールでもカットでもいい。トマトピューレでもいい。チーズはローマではペコリーノ・ロマーノを使うが、邪道で結構。
パスタ・アッラ・ツォッツォーナのレシピ
- 卵黄と卵白をセパレートする
- 玉ねぎとベーコンをスライス
- ベーコンをオリーブオイルで炒める
- リガトーニを3分短く茹でる
- 玉ねぎを加えて塩を振る
- トマト缶を入れて胡椒を振る
- リガトーニを混ぜて3分間煮る
- 卵黄とチーズを削って混ぜる
- 皿に盛って完成(チーズ削るとよい)
マルコさんのレシピを参考。マルコさんはパンチェッタでやってるので少し違う。完コピしたい方は動画を参考に。
エッグセパレーターを使って卵黄と卵白を分ける。卵白は白だしを小さじ1混ぜて飲むと美味しい。生で飲むのが苦手な人は、白だしを混ぜて600wで50秒レンチンすると美味しい出汁になる。
玉ねぎとベーコンをスライスにする。こんなんテキトーでOK。
ベーコンをオリーブオイルで炒める。火力は弱火。カリカリするのが目的じゃなく、ベーコンの脂を引き出して美味しい出汁にする。ラーメンの背脂と同じ。
ベーコンから出汁が出たら玉ねぎを入れて塩をひとつまみ振る。リガトーニは3分短く茹でる。ショートパスタは肉厚なのでソースが絡みにくい。だから表示時間より短く茹でて残りをトマトソースと一緒に煮込むことでソースが絡む。
しんなりするまで炒めたらトマト缶を200g入れる。
トマトソースには胡椒をたっぷりヌートバーしたほうがいい。火力を中火にしてトマト缶の水分を飛ばす。
3分短く茹でたリガトーニを混ぜて3分間茹でる。汁気がなければ茹で汁を足す。
3分茹でたら卵黄2つ、チーズをたっぷり削って混ぜる。
ちょっと汁気が多かったかもしれない。
お皿に盛って完成。オリーブオイルをかけたらジャンク感が減ってしまうが美味しいのは間違いない。