塩魔大王による塩魔大王のためのパスタ。その名も「アンチョビのバターパスタ」。カッコよくいうと「Spaghetti Burro e Acciughe」。Burroはイタリア語で「バター」。アンチョビはイタリア語で「アッチューガ(acciuga)」。パスタの材料としてもニンニクなどと並んで上位に入る。
アンチョビとパスタ
アンチョビ(anchovy)とは、カタクチイワシの塩漬けのこと。カタクチイワシの頭と内臓を取り除き塩で漬けたもの。非加熱で加工しているので、魚特有の風味がある。日本で売られているものはアンチョビの塩漬けを熟成・発酵させ、オリーブオイルに漬けたもの。塩気が強く、アンチョビだけを食べる人は少ない。パスタの調味料として利用される。ただし、アンチョビは加熱しすぎると魚臭さが出るので注意。火が入ったら止めて余熱で炒めるのがコツ。
アンチョビのバターパスタ(基本)
まずは基本中の基本のアンチョビのバターパスタから。練習曲(エチュード)で美味しく作ったら応用編にステップアップしましょう。
アンチョビのバターパスタの材料
イタリアンパセリやオレガノは無くてもOK。味の決め手はアンチョビとバターのみ。すなわち塩の旨味。塩分が苦手な方は作らなくてよろし(中国風)。私のような塩魔大王のために考案されたパスタである。
最初は雪印のバターを試したが、あとからインターセプトしてきたのがカルピスの特撰バター。オシャレで気分上々↑↑なパッケージ、これぞ乳製品と言わんばかりのボディがホワイト。まさに長澤まさみ。バターのエグ味がなく、まろやか。もはやバターにあらず。白い恋人。近所のスーパーにない方は通販で。
ダルクオーレ
パスタの話をすると、ダルクオーレの1.7mmは最も愛用しているスパゲティ。パスタ発祥の地・グラニャーノで1820年頃に創立した老舗パスタメーカー。ヴェスヴィオ火山から吹きおろす乾いた風と、海から吹き上げる湿った風が、パスタの乾燥をゆっくりと仕上げ、風味が強くプロテインを多く含むパスタに仕上げてくれるらしい(知らんけど)。名前のカッコよさも加わり、滑らかで美味しい。パスタの嫌なザラザラ感がない。ぜひ一度、試して欲しい。他のパスタじゃ物足りなくなる。
アンチョビのバターパスタのレシピ
- アンチョビとバターをフライパンで熱する
- パスタの茹で汁を90ccほど加える
- 2分早く茹で上げてたパスタをフライパンの中で茹でる
- お皿に盛ってオレガノを振りかける
レシピはジローラモならぬ、ベリッシモさん。ちょいワルオヤジの点ではジローラモと同じ。楽しみながら作れる。ぜひ皆さんに塩魔大王になっていただきたい。
フライパンでバターを熱し、アンチョビを入れる。
ゴムヘラなどでアンチョビを潰してバターに溶かす。
茹で汁を加えるのは少なめでOK。徐々に足していく方が得策。
パスタを投入したら愛を込めてマンテカトゥーラ。包丁なしで作れる手抜きパスタ。しかし、味はうまし。これだけで十分。
お皿にもってオレガノをかければ完成。ちなみにバターで和えるパスタをイタリア語で「アル・ブーロ(al burro)」という。覚えておくと超オシャレ。「パスタはアル・ブーロで作ると美味しいよね」なんて言うと粋。
↓アンチョビのバターパスタの食材↓
アンチョビのバターパスタ(ワンパン)
パスタ鍋を持っていなく、茹で汁が余るからパスタを作らない人は多い。そんな人におすすめがリゾッタータ(ワンパン)。フライパンの中でパスタを茹で、汁をパスタが吸収するから余らない。この方法は包丁も面倒くさい、パスタ鍋も使いたくない人にぴったりな最強手抜きパスタ。さあ行こう。
アンチョビのバターパスタ(ワンパン)の材料
- ダル クオーレ 1.7mm:100g
- アンチョビ:3フィレ
- カルピス社のバター(無塩):40g
- 水:300cc
材料は同じ。水が入ることでアンチョビやバターの風味が飛ばないか心配するかもしれないが、まず違いに気づかない。食べ比べてみれば、芸能人格付けチェックのように外す人が続出するだろう。塩魔大王は有塩でOK。アンチョビは大胆に3フィレ使おう。
アンチョビのバターパスタ(ワンパン)のレシピ
- アンチョビとバターをフライパンで熱する
- 水300ccを加えて沸騰させる
- パスタをフライパンの中で茹でる
- 皿に盛ってお好みでオリーブオイルをかける
まずはフライパンでバターを熱する。
バターを溶かしたらアンチョビの出番。
アンチョビはゴムヘラを使ってクラッシュしてバターに溶かす。
アンチョビがしっかりバターに溶け込んだら水300ccを全部入れて強火で沸かす。
沸騰したらパスタを入れて、表示時間の2分多めで茹でる。時間は目安で、茹で汁がなくなってきたら早めにあげてもOK。
茹で汁がなくなればしっかりパスタを混ぜ混ぜして皿に盛る。
皿に盛って、少しオリーブオイルを回しかけて完成。
↓↓アンチョビのバターパスタの食材↓↓
キノコのアンチョビのバターパスタ
アンチョビのバターパスタに最高に会うのはキノコ。海の幸に山の幸をミックス。修二と彰の青春アミーゴがで完成する。
アンチョビのバターパスタの食材
- ガロファロ 1.5mm:100g
- アンチョビ:3フィレ
- カルピス社のバター(無塩):40g
- キノコ:お好きな種類をお好きなだけ
キノコの存在感を際立たせるのに凛として細麺。けど、麺は太麺でもお好みでも大丈夫。リングイネやキタッラでもOK。キノコの種類や量もお好みで。今回は🎶きのこのこのこ げんきのこエリンギ マイタケ ブナシメジ🎶
アンチョビのバターパスタの作り方
- キノコをすべて空焼きする
- パスタを茹ではじめる
- アンチョビとバターをフライパンで熱する
- 1分早く茹で上げてたパスタをフライパンの中で茹でる
キノコはできるだけ包丁を使わず手で裂くのがポイント。キノコも生きもの。金物を嫌うらしい(小林幸司談)。いや盛りすぎやろ!と思うくらいで十分。キノコは大半が水分なので、焼くことで小さくなる。
キノコは空焼き。油はひかない。このあとバターの旨みを注入するので余計な味はつけない。ちょっと焼きすぎじゃね?というくらいで丁度いい。
完全にキノコの水分が飛び切ったらバターを注入。キノコとの相性はヤバいので、しっかり混ぜよう。
間髪を容れずアンチョビを投入。
キノコが美味しそうに見えたら勝確。ちょっと味見という名のツマミ食い。
パスタは茹で上がる1分前に投入。時間をかけてバターとキノコの旨味を吸収させる。水分が足らなければ、パスタの茹で汁を加える。
最強のパスタが降臨する。刮目してみよ!
パスタは道具にこだわるほど美味しくなる、楽しくなる、愛おしくなる
最後までご覧いただき、あリガトーニ。