パスタの聖書

パスタのレシピ、文化を公開。家庭料理で唯一プロの味を超えられるのがパスタ。

大葉さやいんげんのスパゲティ〜ジェノベーゼよりやさしい夏パスタ

大葉さやいんげんのパスタ

イタリア人シェフのマルコさん考案。ジェノベーゼに代わる、あっさりした夏のパスタ。バジルではなく大葉。じゃがいもでもなく、さやいんげん。松の実とアンチョビで旨味を支え、調味料に頼らず、素材の香りと甘みを引き出す。

ペスト系のパスタとしては、ジェノベーゼに匹敵する美味しさ。そして何より、やさしい。バジルの強い香りで押し切るのではなく、大葉の青い香り、さやいんげんの甘み、アンチョビの塩気が、ゆっくり舌に広がっていく。

ひと口食べると、夏の台所に風が通る。これは絶対にレパートリーに加えてほしい。

大葉さやいんげんのパスタの材料(2人前)

大葉さやいんげんのパスタ

  • リングイネ:200g
  • さやいんげん:100g
  • にんにく:1片
  • 大葉:8g
  • アンチョビ:8g
  • 松の実:4g
  • オリーブオイル:大さじ1
  • 水:20ml

パスタは、できればリングイネ。平たく、太さのある麺が、さやいんげんのペーストをしっかり受け止めてくれる。スパゲティでも作れるが、細すぎるとソースの存在感に負けるので、できるだけ太麺を使ってほしい。

具材なしで十分おいしい。むしろ、最初は具材を足さずに作ってほしい。さやいんげんと大葉だけで、ここまでパスタが豊かになるのかと驚く。

松の実はコク担当。ナッツの香ばしさが加わることで、味に丸みが出る。少量でもいいので、できれば入れてほしい。なければカシューナッツやアーモンドでもOK。

具材が欲しい人は、エビやイカを加えてもいい。魚介の甘みがアンチョビとつながり、海の香りが足される。ただし、入れすぎると大葉とさやいんげんの繊細さが隠れるので、あくまで少量で。

大葉さやいんげんのパスタのレシピ

  1. さやいんげんの端を切り落とし、2/3を細かく刻む
  2. 残り1/3のさやいんげんは、1センチほどに切る
  3. ニンニクをスライス、大葉はざっくり刻む
  4. さやいんげん、ニンニクを1分半茹でる
  5. 残り15秒で大葉も茹でる
  6. さやいんげん、ニンニク、大葉を氷水で締める
  7. パスタを茹でる
  8. ミキサーに茹でたインゲン、ニンニク、大葉、松の実、アンチョビ、オリーブオイル、水を入れてペーストにする
  9. パスタの残り茹で時間4分になったら、フライパンに茹で汁レードル2杯を入れてパスタを移す
  10. 1分後に1センチに切ったさやいんげんを入れる
  11. 火を止めて、ペースト状にしたソースを和える
  12. お皿に盛ってオリーブオイルをかけて完成

大葉さやいんげんのパスタ

まず、さやいんげんの端を切り落とす。2/3は細かく刻む。これはペースト用。残り1/3は1センチほどに切る。こちらは具材として最後に加える。

ニンニクはスライス。大葉はざっくり刻む。どうせミキサーにかけるので、細かく刻みすぎなくていい。

ザルに、細かく刻んださやいんげんとニンニクを入れ、沸騰した湯で1分半ほど茹でる。このあと、そのままパスタを茹でるので先に塩を入れておく。

茹で上がりの15秒前に大葉を加える。大葉は火を通しすぎると香りが飛び色も悪くなるので、最後に一瞬だけ。香りを立たせる程度でいい。

茹でたさやいんげん、ニンニク、大葉は氷水で締める。ここが大事。緑色を止める。香りを閉じ込める。夏のパスタは、このひと手間で見た目も味も変わる。

パスタを茹でる。後半はフライパンで茹で汁を吸わせながら仕上げる。

ミキサーに入れる。松の実、アンチョビ、オリーブオイル、水を加え、ペーストにする。水を入れるのは摩擦熱で変色しないようにするため。

完全になめらかにしすぎなくてもいい。あとでパスタと和えるとクリーミーになるので、粗くてOK。

パスタの残り茹で時間が4分になったら、フライパンに茹で汁をレードル2杯ほど入れ、パスタを移す。ここからパスタに茹で汁を吸わせていく。

1分後、1センチに切ったさやいんげんを加える。ここで具材としてのさやいんげんに火を入れる。

水分が少し残るくらいで火を止め、ペーストを加える。必ず火を止める。大葉の香りは熱に弱い。

余熱で全体を和える。必要なら茹で汁を少し足す。ペーストが麺に絡み、リングイネが淡い緑に染まったら完成。

大葉さやいんげんのパスタ

お皿に盛って、仕上げにオリーブオイルをひと回し。

松の実とアンチョビ、オリーブオイルが入ることで、しっかりイタリアのペストになる。そこに大葉の香りが重なり、日本の夏の涼しさが入る。

ジェノベーゼほど濃厚ではない。でも、物足りなくない。和風パスタほど醤油や出汁に頼らない。ちゃんと日本人の舌に近い。この絶妙な中間地点がすごい。

大葉とさやいんげん。日本の台所にある食材が、ミキサーの中でイタリアのペストに変わる。マルコさんの真骨頂。素材のやさしさを引き出す、夏の緑のパスタ。

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