ご飯にのせる牛丼が美味しいなら、パスタと絡めても美味しいはず。そう考えながら、ふと記憶の奥底をたどる。そこには、いつも𠮷野家の牛丼があった。
中学・高校時代、ガラケーが主流で「写メ」すら新しい言葉だった頃。朝のホームルームが始まる前、遅刻してくるクラスメイトがいれば「𠮷牛買ってこい」と、短いメールが飛ぶ。親が作ってくれた弁当はあるが、早弁で𠮷野家を食って昼休みに家から持参した弁当を食う。あの頃の胃袋は無敵だった。𠮷野家の牛丼は、ただの食事ではなく、あの時代を彩るひとつの風景。
今日は、あの味をパスタにのせてみようと思う。湯気の立つ鍋の前で、かつての自分と向き合うように。懐かしい味を、新しいかたちで。
牛丼パスタの材料
- バリラ1.4mm:100g
- DONBURI亭 牛丼:1箱
- 紅生姜:たっぷり
- 温泉たまご:1個
麺はお好みで。パスタには温泉卵がよく絡むが、𠮷牛のように生卵を落としても悪くない。紅生姜は惜しまずたっぷりと。牛丼はレトルトで構わない。𠮷野家でも、すき家でも、手軽に手に入るものでいい。グリコさんの「DONBURI亭 牛丼」には強い憶い出がある。
2016年、登山家のエヴェレスト遠征を手伝ったとき、標高5500mのベースキャンプで、ネパール人のシェフが何度もこれを作ってくれた。遠いヒマラヤで、日本の味が湯気を立てている。初めて口にした瞬間、命を吹き返すような旨さ。あの一杯が、登山隊の士気を上げた。ぜひ試してほしい。
牛丼パスタの作り方・レシピ
作り方もへったくれもなく、パスタとレトルトの牛丼を一緒に茹でるだけ。牛丼はレンチンでもいい。
茹でたパスタに牛丼を乗せる。セル(フリーザ)の第一形態。
続いて紅生姜を登頂させる。セル(フリーザ)の第二形態。
最後に温泉たまごを絡めて完成。セル(フリーザ)の第三形態(完全体)。この3段活用で美味しい牛丼パスタの完成。
DONBURI亭 中華丼パスタ
エヴェレストで最も食べたDONBURI亭が中華丼。山で食べるグリコさんの中華丼は、優しくし激烈に美味しかった。
標高5500mの寒い夜を温めてくれた。
味変するなら、胡椒とチーズ。
ノーマルでそのまま食べるのが美味しいが、味変ドリスクしたいときにおすすめ。
エヴェレストや食べログにない人生最高レストランの憶い出
あの頃の記憶が、自分を満たす一杯となる。