ペペロンチーノといえばイタリアンパセリ。ペペロンチーノにチーズは乗せない。そんな聖域を侵してニューワールドを切り開くデスペラード。こんなのイタリアで激怒プンプン丸かと思いきや、落合務シェフがシチリアで食べた。禁じ手2連発、掟破りのペペロンチーノに挑む。
バジルとチーズを使わない理由
なぜペペロンチーノにバジルとチーズを使わないのか。ペペロンチーノはベースは塩味だが、ニンニクの風味やオイリーな肌触りを楽しむ要素がある。チーズを使うとマイルドになるのでペペロンチーノとしてのキレが失われる。また、バジルも風味が強いのでペペロンチーノの個性を薄める。基本的にはイタリアンパセリ。バジルほどはペペロンチーノを薄めない上に、温度を下げて油と茹で汁をつなぐ(世間でいう乳化)の役割をする。ちなみに今回はゴマをつなぎとして使う。
バジルとチーズのペペロンチーノの材料
麺はなんでもOK。おすすめはツルツル食感のバリラ。チーズは削るタイプであれば何でもOK。
写真に入れ忘れたけど落合シェフは、油と茹で汁のつなぎ(乳化)にゴマを使う。すごい発想。なんて柔軟剤なシェフ。レノアみたいな思考。これがめちゃウマ。食感もいい。ぜひ試してください。唐辛子は言うまでもなくカラブリア。
バジルとチーズのペペロンチーノのレシピ
- バジルを茎ごと刻む
- ニンニク、唐辛子を炒める
- バジルの茎と葉を半分入れて塩
- 茹でたパスタと胡麻を和える
- 火を止めオリーブオイル、バジルの葉
- 皿に盛って追いオリーブオイル、チーズを削る
バジルは茎と葉に分けて両方とも刻む。茎にいちばん風味があるので使う。日本のバジルの茎は柔らかいので気にならない。落合シェフはジェノベーゼを作るときも茎ごとクイジナートで回すとか。今度やってみよう。
みじん切りしたニンニク、唐辛子をオリーブオイルで炒める。最初は強火で沸騰したら弱火に落とす。
ニンニクに塩をひとつまみ。水分が抜けて美味しくなる。
ニンニクがボディビルダー色になってきたらバジルの茎、葉の半分を入れる。早く入れすぎると風味が完全に飛んでしまう。パスタが茹で上がる直前が理想。
茹で上げたパスタ、炒りごまを入れてつなぐ。水分が足りなければ茹で汁と優しさでカバー。
火を止めてからオリーブオイルを回しかけ、残りのバジルの葉を入れて混ぜる。
お皿に盛って追いオリーブオイル、チーズをたっぷり削る。最後にバジルの葉を飾る。バジルの爽やかさが夏を追い越す。JUDY AND MARY『Over Drive』のパスタ。
バジルとチーズのペペロンチーノの道具
基本のペペロンチーノも作ろう