リュウジさんによって全国を聖火リレーした料理用語「リゾッタータ」、またの名をワンパンパスタ。リュウジさんによってリゾッタータに目覚めたプロの料理人も多い。リゾッタータは流行語大賞を受賞して欲しいところだが、そんな賞どうでもいい。「リゾッタータを制するものはパスタを制する」の格言が生まれてもいい。最強のワンパンマンを目指そう。
リゾッタータ(ワンパン)とは
リゾッタータ(Risottata)とは、リゾットを作るようにソースやスープと一緒にフライパンで茹でるパスタのこと。別名「ワンパンパスタ」とも呼ばれる。日本料理でいえば煮物。大きい鍋で塩茹でするパスタと違い、水分量がギリギリchopなので、茹で時間がかかる。標準時間の+2分で茹でることが多い。リゾッタータ(ワンパンパスタ)を邪道と呼ぶ輩もいるが大間違い。昔からイタリアにある伝統的なパスタの調理方法。
普通にイタリア人もYouTubeでリゾッタータ(ワンパン)のレシピを公開している。
また、スープパスタは鍋(フライパン)のなかで具材やスープと一緒にパスタを茹でるので、ほぼ全部がリゾッタータ(ワンパンパスタ)になる。だからワンパンは1ミリも邪道じゃない。スープパスタは水分を多めに入れるが、リゾッタータは最低限の水分量にしてパスタが完全に汁を吸収する点が違う。
出汁系のパスタに向いている
リゾッタータ(ワンパン)はフライパンの水分を魔人ブウやセルのように吸収する。つまり、コンソメや味の素、和風だし、麺つゆなどの調味料を加えて茹でる出汁系のパスタと相性がいい。出汁の旨味を残さず吸収。日本の水は軟水なので麺に水分が浸透しやすく、リゾッタータ王国。出汁を尊ぶ日本人向き。逆にニンニクやトマトなどと茹でるとキレが失われるのでオイル系やトマト系パスタには向かない。もちろんリゾッタータ(ワンパン)でも美味しいペペロンチーノやトマトパスタは多いので、あとで紹介する。
変わり種のマルコ流リゾッタータ
変わり種のリゾッタータ(ワンパンパスタ)をしているのがイタリア人シェフのマルコさん。最初にパスタを鍋で塩茹でし、残り3分になったらフライパンにパスタと茹で汁を引っ越ししてリゾッタータする合わせ技。塩茹でとリゾッタータの両方の良いところを合わせるハイブリッド。大谷翔平の二刀流。
リゾッタータの効能・メリット
- とにかく手間が早い
- 茹で汁を捨てなくていい
- 洗い物が少ない
出汁系パスタが美味しい以外に、リゾッタータ(ワンパンパスタ)の利点は3つ。
とにかく手間が早い
わざわざ鍋に大量の水と塩を入れて沸かす工程がないため、とにかくリゾッタータ(ワンパンパスタ)は早い。ほんの少しの工程でもチリツモ。多量の水を沸かすには5分以上かかるが、リゾッタータ(ワンパンパスタ)の場合は水の量が350ccまでなので、一瞬の夏で沸騰する。鍋からパスタをサカイ引っ越しセンターする手間もないので、とにかく早い。「料理するの面倒くせえなあ」という日でもリゾッタータ(ワンパンパスタ)ならファイト一発、やる気が出る。リポビタンDのような調理方法。
茹で汁を捨てなくていい
リゾッタータ(ワンパンパスタ)最大のメリットと言っても過言ではないのが茹で汁を捨てないこと。「そんなんどうでもええやん」と思うだろうが、実はこの背徳感が嫌いでパスタを作らない人が多い。知り合いの社長さんは無類の料理好きだが、いい意味で貧乏性なので、「茹で汁を捨てるのがモッタイナイねん」と口癖のように言っていた。SDGsにもリゾッタータ(ワンパンパスタ)は貢献している。
洗い物が少ない
人類の101%は洗い物が嫌いである。特にパスタを茹でる大鍋は最も洗う手間がかかる困ったちゃん。料理は食べ終わってからが勝負。リゾッタータ(ワンパンパスタ)は洗い物のストレスを軽減し、マイナスイオンを台所に充満させてくれる。
リゾッタータを美味しくするコツ
- 水はあとから足す
- 火力は中火から強火
- 旨味調味料を活用せよ
リゾッタータ(ワンパンパスタ)を美味しくする、トラ・トラ・トラさせるコツは3つ。
水はあとから足す
リゾッタータ(ワンパンパスタ)大作戦を成功させる最大のコツ。最初から水を多めにドバドバ入れるのはout of this world、問題外。多めに入れすぎると丁度いい茹で時間になっても水が残りシャバシャバ。シャバダバダ🎶の『男と女』状態になる。しかも調味料など出汁の旨味が薄まるから百害あって一利なし。リゾッタータ(ワンパンパスタ)は早く水分が無くなってしまったら後から少しずつ足す。「冷たい水かけたら美味しくなくなるやん」と思う人、コンロやIH様の火力を舐めてはいけない。少量の水を足しても一瞬の夏で沸騰するから問題なし。
火力は中火から強火が基本
リゾッタータ(ワンパンパスタ)を最大火力にしてグツグツ、ぐりとぐらで煮るのもNG。伝説の力士・雷電爲右エ門の禁じ手。パスタは90度以上で熱すると麺肌の毛穴が開いてデンプンが流れ出す。少しくらいなら逆に丁度いいトロトロになるが、やりすぎると麺がボロボロ、ボソボソになって美味しくなくなる。日本の水は軟水なので水分が浸透しやすく、特にボロボロになりやすい。お湯のイメージはグツグツではなくポコポコ。五右衛門風呂ではなく温泉。麺が気持ちよく浸かるように。
旨味調味料を活用せよ
再三説明しまくっているように、リゾッタータ(ワンパンパスタ)に向いているのは出汁の旨味を吸収するパスタ。麺つゆ、塩昆布、味の素、コンソメ、マギーブイヨンなど旨味調味料を加えるパスタに向いている。調味料が嫌いなオーガニック党はリゾッタータ(ワンパンパスタ)じゃなく、普通に塩茹でするパスタをおすすめする。リゾッタータ(ワンパンパスタ)は旨味調味料のオールスターで行こう。ディズニーランドのパレードのように華やかに旨味調味料を使いまくるべし。
リゾッタータのおすすめパスタ
納豆パスタ
イタリア人限定の炎上覚悟で言うが、リゾッタータは納豆パスタのために生まれてきたと言っていい。ワンパンパスタの頂点に君臨。よくぞ日本人に生まれけり。迷わず作れ、作ればわかるさ。萌える闘魂。
ポヴェレッロ(貧乏人のパスタ)
ポヴェレッロ(貧乏人のパスタ)は様々な作り方があるが、出汁を吸収したほうがいいパスタの代表格。ポヴェレッロ(貧乏人のパスタ)を知らずしてリゾッタータは語れない。
めんつゆバターチーズ
鳥羽周作シェフの最高傑作。味付けは麺つゆ、バター、チーズだけ。このパスタ三銃士で最強の味が作れる。
鳥羽シェフは麺つゆカルボナーラもおすすめ。シェフ曰く「神の雫」
トマトクリームパスタ
先ほどトマトパスタにはリゾッタータは向かないと言ったが、これは十分に美味しい。写真を見てわかってもらえると思う。いや、わかってほしい。
暗殺者のパスタ
暗殺者のパスタは、そもそもがリゾッタータ(ワンパンパスタ)で作るパスタなので当たり前っちゃ当たり前。とにかく美味しいパスタ。作ったことがない人は絶対に作るべし。
もやし鶏肉のペペロンチーノ
具材多めの和風ペペロンチーノ。主役は柚子胡椒。出汁にするのでリゾッタータ(ワンパン)にピッタリ。
他にもリゾッタータ(ワンパン)パスタのレシピは星のリゾートの数ほどあるので、こちらもチェックして欲しい。男は黙ってワンパンパスタ。女はしゃべってリゾッタータ。
最後までご覧いただき、あリガトーニ。